上の奥歯の根の治療が治らない

投稿日:2023年12月11日

カテゴリ:根管治療

上の奥歯の根の治療はマイクロスコープがないと再発率がとても高いです。

根の治療は、道具を使用して、内部の汚れを除去し、洗浄してきれいにしてから封鎖することで、治癒へ促します。歯の内部が細菌によって汚染しているのを様々な道具を使用してきれいにするということです。

ただ、それがとても難しく、保険治療での根の治療(根管治療)の成功率は、3〜5割とも言われています。

そして、人間の歯は、部位によってそれぞれ根の本数や形態が違います。

上の奥歯は3本の根が多く、3本の根の中に、神経の通り道の管(根管)の数が3〜4本であることが多いです。

ただでさえ小さい歯の中にさらに小さい根管の入り口を見つけるのは至難の技で、3つの根管は見つかりやすいですが、マイクロスコープを使用しないと4つ目の根管を見つけることができないことがとても多いです。

これは上の奥歯の治療途中の写真です。

数年前に他院で根の治療を行っており、最近歯茎が腫れてきて当院に来院された患者さんです。

根管には古い充填材が入っています。

黄色い丸が根管です。これは上の前から6番目の奥歯であれば大体同じ位置に根管があります。

そして、以前の治療もそこには充填材が入っており、治療をした痕跡がありました。

探してみると、この歯は4つ目の根管がありました。

細いファイルが4つ目も根管に入っているのがわかります。

ここは全く手付かずで、内部が汚れており、膿が出てきました。

4つ目の根管をMB2といいます。根管治療に特化している先生の間では、上の6番目の治療の時はMB2があると思って探す、というのが鉄則になっています。MB2はないときもありますし、根管治療の失敗がMB2ではないこともあります。ただ、根管治療は内部を徹底的にきれいにすることが目的なので、少しでも怪しいところがあったら見つけて汚れを除去することで、高い成功率を導くことができます。

根管治療でお悩みのかで調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。