歯の被せ物で患者さんが気づきにくい大事なところ
投稿日:2023年10月30日
カテゴリ:根管治療
歯科医院で治療を受けた時に、歯の被せ物の選択を迫られることがあります。
多くの歯科医師はこのように説明するのではないでしょうか
「白い被せ物が自費で銀歯が保険です。部位によっては保険でも白いものが使えます。どれにしますか?」
確かに患者さんからはわかりやすく選択しやすい説明かもしれません。
お金かけてでも白くしたい方は自費を選べばいいですし、安く済ませることができるならばそれに越したことありません。
被せ物の色は大きな選択基準になると思います。
しかし、実は他にも大事な選択基準があります。
歯の被せ物の選択基準
当院で大事にしているのは、歯を長持ちできるかどうかです。
被せ物になるというのは歯にとって大きなダメージを負っている状態です。
全く削られていない歯に比べて圧倒的に寿命は短くなっています。
だからこそ歯を長持ちさせるために技術を駆使し、材料もしっかり選択する必要があります。
噛み合わせ、適合性、滑沢度、審美性、長期的予後、価格。
これらの項目について説明し、一緒に考えていきます。
当院で気をつけている被せ物治療の中の一つ事について紹介します。
被せ物の適合性
被せ物は歯にセメントでくっつけていきます。
しかし、被せ物の精度が悪くブカブカの状態では隙間や段差ができてしまいます。隙間や段差に汚れが溜まると虫歯になったり、セメントが溶け出し外れてしまいます。
高い精度のものでないと再度治療が必要になってしまうということです。
実際、詰め物が取れたり被せ物の下で再度虫歯になった経験のある方は多いと思います。
この原因の一つは適合性が悪いことです。
この写真を見てください。
不適合な銀歯の際に汚れが溜まっていいて、その下で虫歯があります。
確かに歯ブラシをしっかりやっていなかった方もいますが、不適合な被せ物のせいで磨きにくい形態になりそれによって再度虫歯になっている人も多いです。
当院では被せ物を入れるときに適合性をマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用しチェックします。
2本の歯を被せている途中の写真です。
入ったところです。さらに拡大して、道具で段差がないか確認しています。歯と被せ物に隙間がなく、滑らかになっているのがわかると思います。
ここまでしないと適合性はわかりません。
そして、高い精度のものを作るには、マイクロスコープを使用して歯の形を整えて、圧排糸を使用して、専用の型取りでないとできません。
保険治療では、マイクロスコープを使用した形成や精度の高い型取りになどの機材はないですし、時間もかけることができません。もちろん保険の範囲内で高い精度を目指している歯科医院もありますが、そのような歯科医院に出会う確率はかなり低いです。そして怖いのは、適合性が良いかどうかは、患者さん本人は見ることも感じることができません。そしわかるくらい適合性が悪ければすぐに問題が起きてしまいます。
患者さんの気づかない、見えない部分にどれだけ丁寧に治療するかが歯科医師として大事なことであり、これが当院が歯を長く残せている理由の一つだと思っています。
被せ物や根管治療でお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
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