何度も根管治療してもよくならない歯

投稿日:2023年7月15日

カテゴリ:根管治療

他院で何年も根管治療を行っていた患者さんが来院しました。

当院ではいきなり治療ということはしません。(緊急の処置が必要な場合は行います)

まずは患者さんとお話しさせていただいて、必要であればレントゲンなどの検査を行います。

当院に来られる患者さんは、虫歯の治療、神経を残す治療、根管治療を希望して来られる患者さんが多いです。そのためにどのような状態か診査診断、そしてそれを患者さんに知ってもらうことがとても大事です。

今回来院された患者さんは、20年くらい前に上の真ん中くらいの歯が虫歯になった時に根の治療を行い、落ち着いていましたが、数年前から腫れてきて他院で治療を受けているが、何年経っても治らないので当院に来院されました。

歯茎の診査をすると一部に深いポケットがあり、膿が出てきて、少し歯が揺れていました。

マイクロスコープで確認すると歯にヒビが入っていました。

根管治療の診査で見つけなくてはいけないものにヒビがあります。ヒビがあると隙間から細菌が侵入してしまい、内部の汚れをとっても治りません。根管治療は歯の内部の汚れを取る治療です。歯を残しながら内部の汚れが取れない場合は歯ごと汚れをとる治療が必要になります。これを抜糸と言います。

基本的にはとても小さく補修できるヒビ以外は抜歯が適応になります。

そうなるとこの歯は抜歯が必要な歯なのに何年も治療をしていたとういうことになります。

まだまだマイクロスコープの使える歯科医院は少ないです。

ヒビに気づかずに何度も治療してしまうケースは多いです。

逆にヒビがないのに治らない時にヒビが入っていると思うから抜歯しようと判断する先生もいます。

根管治療はマイクロスコープがないとできない治療だということを実感します。

今回は患者さんに説明し、抜歯をして欲しいと言われたので治療していきました。

歯を抜いた後の写真です。歯にヒビが根の先まで入っています。

要は完全に割れてしまっています。

これでは何度治療をしてもなりません。

抜歯をしたら歯茎の腫れや痛みがなくなり症状が落ち着きました。

そのあとは、噛めるようにインプラントかブリッジなどの提案をして相談して決めていきます。

何度治療しても治らない歯でお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。