根管治療の成功率を上げるためのステップ
投稿日:2023年6月6日
カテゴリ:根管治療
根管治療はとても難しい治療です。
全国での保険の根管治療の成功率は30%〜50%とも言われています。
実際に当院に来院される患者さんのお口全体を見ても、根の治療の経験があった場合、半分以上再治療が必要なこともあります。
全く根の治療で問題がないということはあることはありますが、少ないです。
一般の歯科医院ですと、根の治療に特化して治療ができず、痛みさえなければその歯の予後は後回しになっているのが現状です。痛みがなければ患者さんも一見問題なく感じてしまいますが、水面下で虫歯が進行して、数年後また再治療になったり、場合によっては抜歯を余儀なくされることもあります。
当院や根管治療のみの歯科医院での根管治療では90%ほどの成功率がありますが、それには理由があります。
知識や経験はもちろんですが、マイクロスコープ、ラバーダム、CT、ニッケルチタンファイルなどの道具や、そして、精度や時間が違います。
まず当院で気をつけているのは、根管治療が必要になった場合、すぐに内部の原因を探るのではなく、周りの汚れの除去と、上部の虫歯を徹底的に取り除きます。
これが意外にとても大事です。何事も基本が大事です。
実際の症例で見ていきます。
マイクロスコープで患者さんと共有する写真です。
上の銀歯の根に膿が溜まっていたので治療介入しました。
銀歯を外して虫歯染め出し液を使用したところです。
染まったところが虫歯の可能性が高い場所です。
染まっているということは、以前の治療で取り残しているか、再度虫歯になっているということです。
ここで徹底的に虫歯を取り除きます。
様々な角度から観察します。
肉眼での治療の場合、ここまで確認できないので、取り残しがとても多いです。
マイクロスコープを自在に使用できると、虫歯の取り残しが減ります。
だいぶ綺麗になってきました。
染まっているところがほとんどなくなりました。
何度も染め出して染まらなくなるまで削ります。
保険治療だと時間の関係上この工程をつい省いてしまったり、徹底的に行わないケースが多いです。
根管治療は一つ一つの工程の精度を上げることで成功率が上がります。
痛みを取ることだけであれば、ここを省いてもできるかもしれません。しかし、歯を長持ちさせるためにはとても大事な工程の一つです。
周りに壁を作りました。
ここからラバーダムというマスクをして根の内部の方へ治療を進めていきます。
当院ではこのように一つ一つ丁寧に高い精度で治療することで歯を長持ちできるように目指しています。
根管治療でお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
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