虫歯を見分けるお薬

投稿日:2022年8月31日

カテゴリ:根管治療 虫歯治療

口の中にいる細菌は、食べ物の残りなどを栄養に繁殖します。そして、その細菌の出す酸によって歯が溶けてしまう状態を虫歯と言います。

通常は痛みなどの症状はありませんが、進行すると痛みが出るだけでなく、歯の内部の神経にまで影響が及ぶことがあります。場合によっては耐えがたい痛みの原因になったり、歯の根の先に膿が溜まったり、骨が溶けたり、顔が腫れることもあります。

虫歯の段階

虫歯には段階があります。

治療が必要になるのは、図で言うと左から二番目から五番目です。一番目は、経過を見ることが多いです。

二番目や三番目は虫歯を範囲も狭く、虫歯を削って詰める治療になります。

四番目は神経まで虫歯が到達しているので、神経をとる治療(根管治療)や神経を保存する治療が適応になります。

5番目はかなり虫歯の範囲も大きく、根の治療(根管治療)や抜歯が適応になります。

どの状況でも虫歯を削って、無くなった部分を他の材料で補う必要があります。

虫歯を削る

今回は、虫歯を削ることについてお話ししていきます。

虫歯治療の原則は削りとることです。しかし、虫歯の菌によって汚染された部位、可能性のあるところを全て取るかというと、そこまでは必要ないと言われています。そして、わざと虫歯を残し少しでも削る量を減らす方法や、神経を残す治療もあります。ただ、わざと残したが故により虫歯が大きくなって大きな問題になることもあります。

虫歯の削る範囲

虫歯を削る治療で難しいのが、範囲の決定がとても難しいことです。

当院ではマイクロスコープという肉眼の20倍以上に拡大できる装置を使用して虫歯を見て診断しますが、それでも虫歯の削る範囲の決定は難しいと感じます。

私たちの目では、虫歯によって柔らかくなっていたり、着色しているのはわかりますが、健康な歯と汚染している部分、削らずに残せる部分といるのが、明確にわかりません。なので、さまざまな情報をもとに総合的に判断していきます。

当院で虫歯を、柔らかさ、色、虫歯染め出し液での染色度を利用して総合的に判断して削っていきます。

そうすることで、可能な限り健康な歯を削らずに悪くなった虫歯の部分だけを削ることができます。

虫歯染め出し液です。

さまざまメーカーから商品が出ています。当院には何種類か常備してあり、用途を変えて使用しています。

虫歯のある箇所を唾液がつかないようにして、乾燥状態にしてから、染め出し液を使用します。

虫歯があると洗い流しても虫歯の部分が染まっています。健康な歯の部分は染まっていないので、染まっている部分だけを選択して削っていきますし、昔ながらの手指の感覚や経験則で削っていても、虫歯染め出し液を最後に確認で使用してみると、意外に虫歯の取り残しがあることが確認できます。

当院ではほぼ全ての虫歯に染め出し液を使用して、マイクロスコープで虫歯を取り切ったことを記録してから、詰める作業に入ります。患者さんも確認できるので、とりあえずで大きく歯を削られる恐怖はなく、安心して治療を受けることができると感じています。

虫歯治療でお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。