歯の詰め物の段差はとても危険です
投稿日:2022年8月25日
カテゴリ:虫歯治療
虫歯になった歯は、虫歯の範囲によって治療方針が変わります。
初期の虫歯はフッ素塗布で経過観察、小さい虫歯は詰め物を詰めて、大きい虫歯は被せ物を被せていきます。
さらに、虫歯の進行の深さで神経を残せるかどうかが変わってきます。あまりに虫歯が大きすぎて進行も深いと抜歯になります。
小さい虫歯治療
詰め物を詰める理由は様々あり、虫歯によって空いてしまった穴を塞ぐことが目的です。虫歯は歯についた汚れによって細菌が増殖し、細菌の出す酸性の物質によって歯が溶かされて穴が開きます。
穴が空いていると内部の象牙質が露出して、しみる症状が出ることがあります。そして穴を放置すると、その穴に汚れが溜まり、より内部に虫歯が進行していきますので、早急に詰める必要があります。
詰め物の種類は、プラスチック、金属、セラミックなどの種類があります。
それぞれ特性があり、状況に合わせて選択する必要があります。
詰め物のその後
詰め物をしたら、その後は虫歯にならないので安心!・・・とはなりません。
ここを勘違いしてはいけません。
治療したところはむしろ、より虫歯リスクが高い場所になります。
元々汚れて虫歯になったところは磨きが甘かったところです。そのまま磨き方を改善しなければ、治しても再度汚れます。汚れたら同様に細菌が繁殖します。詰め物は虫歯になりませんが、その周りには歯が残っていますので、詰め物の周りで虫歯になります。そして、天然の歯は段差はありませんが、詰め物が入ると歯と詰め物のつなぎ目ができます。このつなぎ目の精度が悪いとより汚れが溜まります。
他のものでもそうですが、何かを修理したときに修理の跡が分からないくらい綺麗にできているかどうか、予後に影響してきます。
この写真をご覧ください。
銀の詰め物が入っています。
これを違う角度から見てみます。
歯と銀の詰め物が全然適合していないのがわかります。
そして、隣の歯は詰め物をしてありますが、それも不適合なのがわかります。
これでは再度虫歯になって、より歯を削ることになり、その歯の寿命が短くなってしまいます。
黄色い矢印が銀歯の不適合な部分、黒い矢印が詰め物の不適合な部分です。
これだけ不適合ですが、患者さんは目で見ることがないから気づかないです。気づかない段差のせいで虫歯になってしまいます。
欠陥住宅のようなもので、一見問題なく使用できますが、やはり、しっかりとしたものに比べると悪くなる確率が高いです。
保険診療では、このような治療が起きてしまうことは多々あります。噛むことはできるし意外に痛みもなく、長く使えているけど、実は内部では問題が起きる。
詰め物は慎重に
歯は削ったら戻ってきません。
小さい虫歯、詰め物の治療こそしっかりと時間をかけて治療をするべきです。
虫歯治療や詰め物の治療でお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
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