糸ようじは必要ないからやらない…と言っていた人の検診
投稿日:2022年3月18日
カテゴリ:虫歯治療
皆さんは糸ようじ(フロス)や歯間ブラシを使用していますか?
私自身も昔は歯ブラシのみしか使用していませんでした。たまに糸ようじを使用しても定期的には使っていませんでした。ものが詰まったときにやるとか、思い出したようにやる感じです。
歯磨き
そもそもなぜ歯磨きをするのでしょうか。
なぜ親や学校は「歯磨きをしなさい」と生活の一部に根付かせたのでしょうか。
それは虫歯、歯周病、その他の病気の予防になるからです。
歯磨きは汚れを取ることで細菌の繁殖を抑えて、虫歯や歯周病、他には誤嚥性肺炎やさまざまな病気の予防になることがわかっているからです。
落ちた食べ物や何日も放置してある食べ物を食べないのは、腐っている(細菌が繁殖している)からそれを体内に入れたら体調を崩すことがわかっているからです。お口も細菌が繁殖していると、虫歯や歯周病やそのほかの病気にかかります。だから歯磨きをします。
歯磨きはお口のお掃除をしているのです。清潔にしていると病気にはかかりにくいです。もちろんやりすぎは良くないです。
歯磨きの目的
歯磨きの目的は汚れの除去(細菌の除去)なので、汚れさえ取れていれば、回数や磨き方、道具はなんでもいいのです。
だから、糸ようじが必要ないと思っている人も綺麗に磨けているのであれば全く問題ないです。
ただ、綺麗に磨くのがとても難しいです。
家のお掃除でも棚の裏や冷蔵庫の下などは掃除できなくて諦めるか、専用の道具を使用しますよね。
それと一緒で、磨きにくいところは専用の道具として、糸ようじや歯間ブラシを使用した方がいいです。
私は患者さんのお口を治療だけでなく、長期的にマイクロスコープを使用して私自身で検診をしたとき歯と歯の間の汚れから虫歯になる過程を学びました。
これは上の歯のマイクロスコープで拡大した写真です。患者さんは引っ越しを機に当院に検診を希望で来院されました。
普段歯磨きには力を入れていて、一日3回行って、以前通っていた普通の歯科医院では虫歯は問題ないと言われてきたそうです。
しかし、マイクロスコープで拡大してみると歯と歯の間が黒くなっているのがわかります。
虫歯は穴が空いていると検診でわかりやすいですが、穴が気づきにくい位置や小さいと見逃すことが多いです。そして大きく進行してから気づいたり、痛みがあった時に気づきます。虫歯は痛みがないことが多いので、痛くないからと言って虫歯がないわけではありません。
角度を変えてみています。歯と歯の間が黒くなっています。
さらに拡大します。マイクロスコープの強みです。強い光で見やすくして拡大して(肉眼の2〜30)倍の倍率で見ることで精密に診査診断治療をすることができます。
こうしてみるとヒビが入っているのもわかります。内部が虫歯になってヒビも入っている状態です。痛くもないし、自分では綺麗にしているつもりだから虫歯はないと思ったら大間違いです。
この状態で見つけることができてまだよかったです。大きくなる前に治療に介入できます。
削って違う角度から見ています。隣の歯も虫歯になっていました。
歯と歯の間の汚れは2本の歯を虫歯にすることが多いです。
糸ようじや歯間ブラシを使用していればこのような虫歯にはなっていなかったかもしれません。
私自身も数年前から歯ブラシと歯間ブラシを毎日使用しています。
毎日やるようになってから口臭も減り、歯茎がスッキリした実感があります。
毎日歯ブラシと糸ようじか歯間ブラシを使用して歯磨きをする習慣を作りましょう。
虫歯が気になる方、検診希望の方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
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