ヒビが入ってしまった歯
投稿日:2022年1月25日
カテゴリ:根管治療
ヒビが入った歯について
歯の治療は、詰める治療、神経を残す治療、歯の根の内部の汚れをとる根管治療などがあります。
虫歯が進行すると歯の内部の神経の管まで進み、さらにその先の根っこの先まで細菌が進み炎症が起こる根尖性歯周炎という病気になります。
この場合、虫歯をしっかり除去して、根の内部を洗浄液で綺麗にして、お薬を充填して、上部をしっかり土台を立てて、大きく被せることで歯を残すことができます。
この根尖性歯周炎は原因が細菌が繁殖しているので、その菌を可能な限り除去すると自然に症状が落ち着いてきます。この根の内部を綺麗にする治療を根管治療と言います。根尖性歯周炎に対しては根管治療を行います。
根管治療についての説明
私は患者さんに説明するときに、根管治療は家のお掃除に似ているとお話しします。
家の掃除は床の埃を綺麗にしたいので、掃除機や箒などで綺麗にしてきます。しかし、冷蔵庫やタンスの裏や本棚の隙間など難しいところもあります。そういう難しいところは色々な道具を駆使して自分のわかる範囲で可能な限り綺麗にします。これでお掃除は終わりです。しかし、この家のある場所に窓に穴が開いていた場合どうでしょうか?窓の穴を直さなけれれば、外から虫が入ったり落ち葉が入ってきたり、掃除の意味がなくなってしまいます。そして、家にもし大きいヒビが入っていたらどうでしょう。隙間から蟻やら色々な虫歯が入ってくるでしょう。このヒビというのは補修がとても難しくて、家のヒビは果たしてどこまで入っているのでしょうか。部分的なのか、それとも家全体に入っているのか?長さや深さはどこまで?地震が来たら真っ二つに割れてしまうのか?(実際は割れないようになっているはずですが)
というように、家によっては掃除の難しさが違うと思います。穴が開いていたら補修するのは難しいです。ですが、なんとか大丈夫そうです。しかし、ヒビが入っているとこれは結構致命的です。
根管治療は、歯の内部を綺麗にする治療です。穴が開いていたら塞げばある程度良くなります。もちろん、補修している部分は他のところよりは弱いですが、なんとか大丈夫です。しかし、ヒビの入っているところは治療が難しいです。いくら綺麗にしてもヒビの隙間からどんどん汚れが入ってしまうので抜歯が適応になります。
この歯は下の方が虫歯で穴が開いてます。(青矢印)そしてはヒビも入っています。(黄色矢印)
虫歯やヒビのところを削っていきました。
そうすると歯の内部がヒビだらけでした。先程矢印の部分のヒビが全て内部で繋がっていました。
これだけ大きくヒビが入っていると歯を残すのは難しくなってきます。
もちろんヒビが入ってたらすぐ抜歯ではないです。そして、歯にヒビが入っている場合の専門的な治療を行なっている先生もいらっしゃいます。
当院では、このようなヒビでお困りの患者さんがたくさんいらっしゃいます。
当院で気をつけているのは、しっかりと自分の歯の状況がどうなっているかを画像で見せて、その歯を残すかどうかをしっかり相談して決めていきます。
この患者さんは今のところ症状がなく今は残して欲しいという希望があったので、この部分を補強してリスクを説明してまずは経過を見ています。
根管治療、歯のヒビでお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
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