根の先の穴が大きくなっている場合にMTAセメントが有効です
投稿日:2021年10月16日
カテゴリ:根管治療
根の先の穴とは?
専門的に言うと「根尖孔」と言います。元々の歯髄と呼ばれるゼリー状の軟組織(いわゆる神経)が外側の組織と交通するために存在する穴です。歯髄が壊死し、感染すると、細菌を含む炎症を起こす物質が、この穴を通り、外側に出ていき、根の先で炎症を起こすのです。
この「根尖孔」ですが、炎症が起きると、根の先が溶けてしまうために、結果的に大きくなってしまうことがあります。このような場合に、根管治療が難しくなります。そんな時に有効なのが「MTAセメント」です。
実際に、根の先の穴が大きくなっている歯の写真を提示します。
マイクロスコープで撮影した写真です。
この部分にMTAセメントを充填します。白い物体がそうです。
どんどんつめていき、
MTAセメントの充填が完了したところの写真です。
この患者さん、この歯の部分の歯茎の腫れを訴え来院されましたが、問題なく治りました。今後、咬む力に耐えられず、壊割れてしまうリスクはありますが(世界で誰がやっても起き得る問題です)、ひとまず安心です。
このような精度の高い根管治療を希望される方は、ぜひご相談ください。
柳沢歯科医院
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