歯に入ったヒビで神経が死んでしまったケース

投稿日:2021年2月3日

カテゴリ:根管治療

歯茎が腫れた・・・

とある患者さん。「左下の歯茎が腫れた」とのことで来院されました。

これが、初診時の歯茎です。

歯周ポケットを測定すると、一部のみ10mm近い部分がありました。とても深く、歯を支える組織が壊れてしまっている証拠です。

神経の状況も診査し、神経は死んでしまっている、との結果でした。これらの結果から、まずは根管治療をすることになりましたが、疑問がありました。

それは、「歯の内部に細菌が侵入した経路」はどのようなものなのか?ということです。虫歯がある場合は、歯が溶けてしまい、神経の内部に細菌が入り込む明確な経路があるのですが、今回の場合は、虫歯がないため、わからなかったです。しかしながら、神経が死んでしまっているので、根管治療はまず必要です。

 

感染経路は歯に入り込んだヒビ?

麻酔をして、ラバーダムをして、マイクロスコープを用いて、歯の内部にアプローチしていきます。マイクロスコープで、内部を見てみると・・・

ヒビが入っていました。さらに削っていくと、

ヒビが深くまで入り込んでいるのがわかりました。

断定はできませんが、このヒビが、歯の内部への感染経路である可能性があります。

このように、歯にヒビが入り、根管治療が必要になることがあるのです。

柳沢歯科医院