右上犬歯の神経を残す治療の行程
投稿日:2021年1月11日
カテゴリ:根管治療
神経を残す治療を希望で来院
患者さんは30歳代の女性です。
主訴は右上の犬歯の神経を残す治療をしてほしい、とのことで来院されました。
診査の結果、右上の犬歯には詰め物が施されており、その下に虫歯がありました。歯髄(神経のこと)は保存可能と診断できたため、患者さんの希望のお通り、神経を残す治療(専門的には歯髄保存療法と呼びます)を行いました。
私の行なっている歯髄保存療法の行程
ここでは、私の行なっている方法を提示致します。全て、マイクロスコープを用いて行います。
詰められているコンポジットレジンを取り除きます。
コンポジットレジンを除去後、外側の虫歯だけ取ります。
このキレイになった部分に青色のコンポジットレジンで人口の壁を作ります。青い理由は、この後、取り除くからです。青い方が取り除き安いのです。
話は変わりますが、このコンポジットレジン、外すときは、歯と同じ色をしているので、とても除去しづらいのです。マイクロスコープを用いても、難しいです。簡単に使い材料ではありません。
話は飛びましたが、この後、ラバーダムをします。
虫歯を取り除き、
内部を確認すると、歯髄の一部が出ています。ほんの少しです。これは、肉眼ではわからないでしょう。
ここで、滅菌した新しいバーに変え、歯髄をあえて露出させます。
これが、露出した歯髄です。
この部分をキレイに洗い、圧迫止血します。
この部分に、MTAセメントを充填し、
キレイにして、治療完了です。
後日、この青い部分を取り除き、コンポジットレジンで充填する予定です。この治療は、上手な信頼できる先生を紹介する予定です。
この治療、世界で誰が行なっても、本当に残して良い歯髄なのかは、確定診断できません。そのため、不確実な要素があります。しかしながら、当院では、リスクがあることを説明の上、患者さんが希望される場合には、この歯髄保存療法を行なっております。
ご希望の方は、ご連絡ください。
柳沢歯科医院
■ 他の記事を読む■