「右上の奥歯がぐらつく」とのことで来院された患者さん

投稿日:2020年12月23日

カテゴリ:根管治療

右上の歯がぐらつく・・・

患者さんは50歳代の女性。主訴は「右上の歯がぐらつく」とのことでした。

実際に診査をしてみると、右上の奥から2番目の歯は、抜歯をしなければならない状況でした。

これが術前のレントゲン写真でした。左から二番目の歯の根が割れて、その周囲が黒くなっています。炎症で骨が溶けている証拠です。

この歯を抜歯した後、この部分にブリッジをする計画をたてました。

このレントゲン写真の右の二本がその支えになりますが、これらの状況も根の先に炎症があり、根管治療が必要な状態でした。

その二本の術前のレントゲン写真です。根の先が黒くなり、炎症が起きているのがわかると思います。

これらの根管治療を行いました。これが術後のレントゲン写真です。この二本とも、歯の頭が虫歯でほとんど無くなってしまっている状態でしたので、歯茎を下げる処置をして(クラウンレングスニングと言います)、歯の寿命をできる限り長くできるよう試みました。

術後半年のレントゲン写真です。根の先の炎症が小さくなっているのがわかります。根管治療が成功した証拠です。

最近、この患者さんの右上には、右上の犬歯から一番奥の歯(第二大臼歯)かけて5本分のメタルボンドのブリッジが装着されました。患者さんも満足されていましたので、安心しました。

根管治療をうけた歯は、どうしても歯根破折のリスクが伴います。しかし、できる限り、これらのリスクを軽減し、ブリッジの処置を行いました。

できれば、一生このブリッジが持てばいいな、と思っています。

柳沢歯科医院