現代の日本の歯科医療に求められる本当の優しさとは?
投稿日:2020年12月7日
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これまでの優しさとは?
虫歯になり、痛みが出て、歯医者に駆け込む。
このような時に、患者さんに対してどのような言葉をかけるのが正しいのか?
私は大学では、このように教育されました。
「痛みに耐えて、よく頑張りましたね。」
そして、国民が平等に医療を受けることができる「国民皆保険制度」を利用して、安価な費用で治療が受けられる。
そして、根管治療などにより、痛みから患者さんを解放してあげ、そして救ってあげている。
これが、従来の歯科医療における優しさでした。
「患者さんが救われている」とは?
しかし、私は、このような状況に、違和感を覚えざるをえません。
なぜか?
そもそも、「患者さんが救われる」とは、どのようなことなのか?
私の答えは、患者さんが「虫歯になっていない状態」です。つまり、虫歯になった時点で、その患者さんは救われていないのです。永遠に救われません。虫歯は、治療では治せません。治っているのではなく、「現状維持」なのです。
虫歯になるのは患者さんの怠慢
そもそも、予防のできる疾患である「虫歯」になるのは、患者さんの怠慢なのです。
怠慢なのにも関わらず、医療費を使う、つまり税金を使っているのです。そして、患者さんによっては、治療がうまくいかずに、クレームを言う・・・
これで、良いのでしょうか?良い訳がありません。
では、なぜ、このような怠慢が起きてしまうのでしょうか?
私は、「国民皆保険制度」の存在が大きいと思います。
予防できるはずの疾患に対して、簡単に治療できすぎるのです。簡単に治療できてしまうので、この状況に甘えてしまっている、のだと思います。
患者さんへの本当の優しさとは?
このような背景がある中で、「患者さんへの本当の優しさ」とは、なんなのか?
私は、こう考えます。
「簡単に治療してはいけない」のです。つまり、「一番大切な健康を守れなかったのだから、二番目に大切なお金で解決しなさい」と言うことです。「お金が払えないなら、虫歯にならないように努力しなさい」ということを、「患者ファースト」で伝えるべきだと、強く思います。
これが、現代の日本社会の歯科診療における「本当の優しさ」だと思います。
この考えが浸透して、初めて多くの国民が「予防」に取り組むようになると考えています。
「予防して虫歯にならない」
これこそが患者さんが救われている状態なのです。
みなさん、口の中に興味を持ち、口腔内の疾患の予防をしてください。
柳沢歯科医院
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