保険診療との付き合い方の提案2

投稿日:2019年10月13日

カテゴリ:未分類

「麻薬」である保険診療

誰でも治療を受けることのできる保険診療。しかし、一見良い制度に見えますし、確かに良い点はありますが、簡単に治療を受けることができすぎてしまうため、予防の意識が低下します。低下すると、予防できるはずの虫歯に簡単になってしまいます。そのため、私は「患者さんのために」自由診療をすべきと思いますし、多くの歯科医師が、保険診療に対して疑問を持っていながら、保険診療を行っています。

しかし、今更、いきなり歯科の保険診療がなくなり、歯科治療が高額になっても、患者さんは困るし、納得しないと思いますし、何より、歯科医師自身が、保険診療がないと経営ができない現状にあると思います。歯科医師にとって保険診療は「保険」なのです。

このように、保険診療には良い面もありますが、予防の意識の低下につながるため、保険診療には見直しが必要と考えますが、患者さんにとって、そして歯科医師側にとってもこの制度は「保険」なので、なかなか、この「麻薬」のような制度から抜け出すことは難しいと思います。

そこで、患者さんサイドにとっても歯科医師側にとっても、私が良いと思われる提案をできれば、と思います。

 

50年後にどうなっているか、を考えるべき

このような状況に不満を持っている歯科医師は多くいますが、私が思うこれらの歯科医師の問題点は、「今、変えようとしていること」です。理由は様々ですが、私はここに多くの問題点があると考えます。今まで、保険診療にドップリ浸かっている患者さんと歯科医師から、麻薬であるこの制度を取り除くと、彼らは困ります。生きていけない可能性まであります。マジョリティーが大切な世の中で、この状況は困ります。

では、どうすれば良いのか。今、変えるのは不可能です。そのため、「50年後に、この歯科における保険診療に依存している患者さんと歯科医師が少なくなるように、今から何ができるか、考える」ことが大切だと思います。

では、何ができるのか。私が考える提案は「5年後に生まれる子供から、歯科における保険診療の廃止」です。

まず、保険診療を廃止する理由ですが、上記にも示した通り、歯科治療を高額にすることにより、国民の予防の意識を高めます。虫歯や歯周疾患の予防を多くの人が訴えていますが、残念ながら、意識の改善には繋がらないようです。少なくとも、私はそう感じています。10年前とはあまり変わらないように感じます。そうです。口腔内の状況と健康の関係性は、繋がりにくいのです。では、何で意識を高めるのか。健康の次に大切な「お金」です。困っている人を助けたい、これは、医療人として大切なことですが、歯科においてのこの考え方は、まさに「歯科後進国」です。大切なことは、「困る前にどうするか」です。これが「歯科先進国」の考え方なのです。この状況を作るために「お金」の力を借りるのです。予防できるはずの虫歯が予防できなかったこの状況に、きちんとお金を払うべきなのです。予防できるはずの病気に、余計な医療費を使っているのです。これまでの予防の現状を考えると、このようにしなければ、変わらないように感じます。患者さんのために、このようにすべきと感じます。予防のために、国民のために、そして、医療費削減の観点からも、保険診療を廃止するのも良いかと思います。

しかし、急に言われても・・・と、患者さんのみでなく、歯科医師も困まるでしょう。そのため、この政策の目的をきちんと説明し、5年の心の準備期間を用意すべき。なので、5年後なのです。

そして、5年後生まれる子供から、としていますが、これも、今まで麻薬のような保険診療にドップリ浸かっていた人たちから保険診療を取り上げるのは酷です。そのため、徐々に保険診療に依存する人たちを減らし、50年後には、多くの人たちにとって、口腔内の疾患の予防が当たり前になっている時代を目指すべきだと考えます。

これに、誠実な歯科医師のメンタルが加われば、国民は理解してくれると思います。ちゃんと説明すればわかってくれると思います。

 

まとめ

確かに、世の中には、保険診療の中で、患者さんにとって最大限の努力を、誠実に行っている人たちがいます。しかし、これらは、その先生の所に行って治療している人たちしか救われません。大切なのはマジョリティーなのです。誠実に治療をしている人たちのことを悪くは言いたくはないですが、このような面があることも理解してほしい。本当にこのような人たちのことを悪くは言いたくはないのですが・・・

また、保険診療が良くなるように、尽力している方々がいます。この人たちに救われている人たちもいるので、悪くは言えないです。

なので、今、変えるのは難しいのです。そんなことはわかってます。ですから、50年後のことを考えて、若い僕たちがどのような行動をできるのか、一人一人が考えるべきだと思います。

柳沢歯科医院