5年前に治療した歯がどうなっているか?

投稿日:2019年7月27日

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長持ちして初めて価値ある治療

歯科治療において、その治療法はさまざまですが、すべての治療において言えること、それは「治療した歯が長持ちして初めて価値あるものになる」ということです。私は歯科医師になって11年目ですので、ベテランの先生と比べ、治療して20年、30年長持ちしている、というケースはありません。しかし、この意識を持って日々治療に取り組むことが大切と感じています。

今回は、6年前に治療した歯がどうなっているのか、の一つの例をお見せしたいと思います。

 

左上の奥歯の大きな虫歯

6年前、左上の親知らずの手前の歯に大きな虫歯が認められたので、治療をしました。根管治療です。私は歯科医師になりたてのころから、すでにマイクロスコープを用いて治療していたので、マイクロスコープを用いた治療が日常でした。

治療直後のレントゲン写真です。親知らずは抜いています。

この後、ゴールドクラウンを装着しました。

最近撮影したレントゲン写真です。症状もなく、写真上でも、根の先の炎症や、虫歯は認められません。治療としては、成功と判断できると思います。

実際の写真です。

顕微鏡でマージンを確認しました。多少のプラークは付いていましたが、歯は全く問題なかったです。このころは意識していませんでしたが、精度の高い「人工上皮」を歯に装着することができていると思います。

 

この治療の難易度

ここまで文章に簡単に書いていますが、実は、これ、とても難易度が高いです。奥歯の見えない部分を、器具の届きにくいところをいかに確実に行うか、これは相当の技量が必要なんではないかと思います。

特に、この丸で囲った部分を精密に行うのが大切です。この部分に一番汚れがたまり、歯の内部に再度汚れが入り込むのですが、この部分をこのように治療するのは、大変なことです。実際、このようなケースで、この部分がうまくいかず、抜歯になってしまうケースを多く見ています。この部分をいかに精度良く行うか、がこの歯の寿命に大きく関わると言っても過言ではありません。

しかし、この部分を精密に行うことが、実は私の強みでもあると、感じています。だから、長持ちするとお思っています。 

 

まとめ

今のところ、この歯の経過は順調ですが、まだ6年程度です。短いです。しかし、私がこのころから心がけていること、それは、「一生問題が起きない治療をするということ」です。理論的に考えると、人工物なので難しいのは承知ですし、患者さんにもそのように説明しています。が、それでも、その気持ちが少しでも長持ちすることにつながると信じています。

多くの患者さんが、もっと歯を大事にしておけば、と後悔しています。歯はなくなって初めて、その重要性に気づくのです。このような気持ちで治療している調布市の歯科医院をお探しの方は、ぜひご連絡ください。

柳沢歯科医院