歯にヒビが入ってるか確認した治療
投稿日:2019年7月15日
カテゴリ:根管治療
左下奥歯の膿を主訴に来院した患者さん
昨日ブログに載せた患者さんです。主訴は左下から膿が出てくる、とのことでした。
レントゲン写真です。歯の根をを取り囲む黒い像があるのがわかります。「Jシェイプ」と呼ばれるものでしょうか。診査すると、一部分に深い歯周ポケットがあるため、根にヒビが入っており、その内部に入りこんだ汚れが原因で症状が出ていると考えられます。しかし、他にも、歯周病や根の内部の感染のみで、このような症状も出るため、ヒビが入っていることが強く疑われますが、ヒビが入っていることが確認できて、初めて確定診断ができます。そのため、ヒビが入っているのかを調べる治療が必要になります。今回は、この治療の説明を、写真を用いて行いたいと思います。
被せ物を外し、内部の土台を観察しています。土台を歯の隙間に血が入り込んでいるのがわかります。これは、土台がきちんと歯に接着していないことを示しています。
これを、さらに外します。
根の深部の方の土台です。根の壁との間に隙間があるので容易にわかります。
振動を当てると、すぐに取れてしまいました。
根の表面を、マイクロスコープを使ってよく観察すると、ヒビがありました。
こちらにもあります。
このように、マイクロスコープを使い、確実な工程を踏み、「歯根破折」と確定診断ができるのです。
まとめ
歯内療法専門Dr.と聞くと、根管治療なでが得意な歯科医、と感じると思いますが、確かに間違ってはいませんが、専門Dr.に必要な能力は、「診断力」です。もちろん、歯を残す治療を確実にうまくやることは大切です。しかし、もっと大切なのは、今、何が原因で、どんなことが起きているのか、を確実に把握することです。もし、診断できなければ、いくら根管治療がうまくても、結果は変わらないです。無意味なこと続けるだけになるのです。
今回のケースは残念ながら、抜歯です。もちろん、歯を残したいのは、治療する歯科医師側も同じですが、どうなっているか確実に診断し、今後どうすべきか、を患者さんに確実に伝えることが、専門Dr.の一つの役割と考えています。
このような治療のできる調布市の歯科医院をお探しの方は、ぜひご連絡ください。
柳沢歯科医院
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