他院で治療できないと言われた左下の奥歯の根の治療

投稿日:2017年11月6日

カテゴリ:根管治療

北海道から来院された患者さん

今回提示する患者さんは、北海道の帯広から来院された患者さんです。

口の中を見ると、

歯茎が腫れています。

術前のレントゲン写真です。診査し、根の治療が必要と診断しました。

話を聞くと、「樋状根という複雑な形のため、治療できず、放置された」とのことでした。

患者さんと話し合いの結果、根の治療(根管治療)をすることになりました。

 

出血が多かった樋状根の根の治療

仮づめを外すと、内部が虫歯になっていたので、取り除きました。

きれいになりました。ここで、人口の壁を歯の部分のないところに作り、ラバーダムをして、根の内部にアプローチしました。

出血していたので、専用のバキュームで吸い取り、

内部を確認すると、患者さんの話の通り、三日月状の形をしている「樋状根」と呼ばれる複雑な形をしていました。

内部をきれいにしようとすると、大量の出血が・・・

この出血を、内部をきれいにすることにより止め、内部をドリルで探索すると、

器具が入って行きました。

穴が空いているのがわかると思いますが、このようなところに汚れがたまるので、この穴を見つけることができて安心です。

専用の器具で、超音波を使って内部をさらにきれいにして、

よく洗い、

耳かきのような機材で、汚れをかき取り、

きれいにしました。

この後、MTAセメントで根の内部を緊密に充填していきます。

つめ終わり、内部をきれいにしました。ここで今回の治療は終了です。

実際の動画を提示致します。

術後のレントゲン写真です。緊密に充填できていることが確認できます。

 

まとめ

他院で治療できないと言われた歯の治療を精密に治療することができ、患者さんも喜んで頂いたので、一安心です。

今回の治療で、注目して頂きたいのは、「通常は何回も通院しなければならない根の治療が、一回の来院で終わることができた」ことです。患者さんは北海道から来られるので、負担を最小限にしたかったため、予約時間を2時間取り、治療を行いました。実際にかかった時間は、1時間半弱でした。この来院回数とこの時間で終われるのは、患者さんにとっても良いと思います。

次の治療で、土台を立て、形を整え、仮歯を作る予定です。

柳沢歯科医院