根管治療において大切なこと クラウンマージンの適合性

投稿日:2017年5月30日

カテゴリ:根管治療

根管治療の失敗 歯冠側からの細菌漏洩

この言葉を簡単な言葉で言い換えると「根管治療後に歯の内部に細菌が入ってしまう」ということです。根管治療の失敗の原因である細菌が、治療後に、きれいにした根管内に入り込むことがあるのです。

 

根管治療の成功への鍵 細菌漏洩の防止

そのため、治療後に細菌が歯の内部に侵入しないようにしなければなりません。細菌が入り込まないよう、歯にフタをする必要があります。これが根管治療を成功へと導く重要なキーポイントです。

 

クラウンマージンを適合性がとても大切

そのフタの役割を果たすのが「クラウン」つまり治療後に装着するかぶせ物です。装着するクラウンを段差なく「ピッタリ」歯に合わせ、歯の内部に汚れが入らないようにすることがとても大切なのです。

この「クラウンが歯にどれだけピッタリあっているか」ということを歯科用語で「クラウンマージンの適合性」と呼びます。クラウンマージンの適合性を良くして、歯の内部に細菌が入らないようにすることが根管治療を成功に導く重要な要素なのです。

マージンの適合性が良いクラウンの動画を提示します。

これは、5年前に当院で装着したクラウンです。上から、白、銀、茶色となっていますが、クラウンと歯の境目は銀と茶色の間です。マイクロスコープで拡大して観察しても、ほとんど段差がないのがわかります。これが、根管治療した歯を長持ちさせるクラウンです。

逆に適合性の悪いクラウンの動画を提示します。

クラウンを歯の境目に段差があり、さらに左の方では虫歯になっているため細い器具が隙間に入り込むのがわかると思います。これでは、細菌が歯の内部に入り込み、根管治療の失敗につながります。

 

まとめ

根管治療した歯を長持ちさせるためには、マージンの適合性の良いクラウンの装着が不可欠です。適合性の良いクラウンを装着し、きれいにした歯の内部に汚れが入らないようにすることが、根管治療成功の重要なキーポイントです。

柳沢歯科医院