親知らずを移植した症例
こんにちは😊
今日は、親知らずを移植した症例について説明したいと思います。と言っても、口の中に移植って良くわからないですよね😳どういうことなのか?それは、抜歯が適応の歯を抜いた後、他の部分にある歯を抜いて、その部分に移すのです。歯がくっつくの?と感じる方もいらっしゃるかとは思いますが、多くの場合くっつくのです😳
では、症例を提示したいと思います。
患者さんは男性、当時30歳でした。
処置前のレントゲン写真です。真ん中の歯の頭の部分が溶けて、ほとんど無くなってしまっているのがわかります。この患者さんは、根の治療中に来院が途絶え、半年後にこのような状態になっていました😣こうなってしまったら、もう歯は抜くしかありません。
抜いた部分をどう補うか?インプラント?入れ歯?ブリッジ?
お?隣に親知らずが残っている・・・これを移植しよう😊ということで、この歯の抜歯と同時に、レントゲン写真の左隣に残っていた親知らずを移植することになりました。
移植直後のレントゲン写真です。真ん中にあった頭が溶けてしまった歯がなくなり、隣にあった親知らずがここに移ってきています。移植したのです😀術直後ですから、根と根の間の骨はできあがっていません。この後、経過観察と続け、移植した親知らずが、きちんとくっつくかどうかを確認していきます。
術後、3週間で根管治療を行い、1ヶ月後には仮歯を装着し、咬ませます。これは、術後半年後のレントゲン写真ですが、根と根の間が白くなってきているのがわかると思います。骨が再生している証拠です😆何度も仮歯が壊れてしまい、作り直すのが大変でしたが、逆に言えば、よく咬めている証拠でもあります☺️
術後1年4ヶ月。ついに最終補綴物、白金加金のクラウンを装着しました。このクラウンを選んだ理由は、歯に優しい材質だからです😀痛みもなく、快適に食事を楽しむことができています。
今回は移植の症例を提示しました。もし仮に、歯を抜かなくてはならなくなった場合に、親知らずや、他の使っていない歯がある場合に、その歯を抜いた場所に移植することが可能なのです☺️両隣の歯を削ってブリッジ、取り外し式の入れ歯、インプラント、これらの治療はそれぞれで素晴らしい長所がたくさんあります。しかし、移植が可能であれば、抜く前と同じ状況を作り出すことが可能なのです😆しかも、自分の天然の歯で、です。
移植は、もし自分がこのような状況に置かれた時に、一番受けたい治療です。一度抜き、その歯にダメージが加わるため、寿命は通常の歯よりは短いかもしれませんが、それでも、自分の歯を使って、抜く前と同じ状態を作り出すことができる移植治療は、素晴らしい治療だと思っています😊
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