「見た目が良い」と「治療の質が良い」

投稿日:2024年10月18日

カテゴリ:虫歯治療

概要

下の奥歯に黒いものが見えるとの主訴で来院された患者さんです。歯磨き後に自宅の

鏡で口腔内を確認すると黒いものが見えて、虫歯ではないかと心配になってきたそうです。

かなり前に治療をしたそうですが、そこから痛みや症状は出ておらず以前のかかりつけの

歯医者さんでも特に指摘されたことはなかったとのことでした。

左下の奥歯にコンポジットレジンと言われるプラスチックの詰め物が充填されていました。

その付近には着色している虫歯であったり、一部穴や段差となっているとことがあります。

しかし、どうでしょうか?コンポジットレジン自体には想像よりも汚れや着色は少なくその

下や付近にむしろ目立つ所見があるように思えます。

ここでポイントになってくるのが見た目の良さ自体に虫歯再発予防の本質は含まれていないことです。

近年、どこの歯の部位でも白くできる治療の時代

患者さんの中には「保険診療では白くできないから自由診療」というワードを

聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?もちろん、一部分はそうですが

最近の保険診療の改定により、ほぼすべての歯の部位に保険診療で白いかぶせものや詰め物が

できることになりました。ということは「白くするから自由診療」の時代ではなくなりつつあり、

治療の質がより重要視される事が大事だと私は考えます。

 

”白くて見た目が綺麗だから虫歯になりにくい”

”適合が良く精度が良いから虫歯になりにくい”

 

後者の方が筋が通っていますよね。

もちろん、適合や精度を良く白いものにすることも可能です。例としてゴールドでの

治療では40年近く機能しているものも存在し、いかに治療の質が重要であるかを改めて私も

感じさせられます。

 

見た目にとらわれず、質を考える

一見白く、見た目が良かったレジンを除去していくと下にも虫歯が広がっていました

(虫歯検知の液にてピンク色に染色されています)

マイクロスコープを使用して、なるべく歯を削りすぎず尚且つ肉眼では

見落とされてしまう小さな汚れやヒビなどのチェックしながら除去を完了しました。

接着処理を行いコンポジットレジンにて治療しました。

見た目もよくしていますがそこがメインではなく、適合をよく充填することが虫歯の

再発を予防するためつまりは治療の質を高めるために重要です。

かぶせものや詰め物が白くて見た目が良いから虫歯になってだろうという認識は

時に歯の神経をとることになってしまったり、場合によっては抜歯となる

リスクにつながる事があります。

だからこそ、マイクロスコープでの治療、一つ一つの過程を無駄にしない治療

が大きな違いとなり私自身が受けたいとも思う治療です。

定期的な歯科医院でのチェック、日々の口腔内管理も重要ですね。

マイクロスコープを使用してなるべく歯を保存したい方、適合の良い修復物を希望したい方で

調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。