大事な歯を削らずに虫歯を治す特殊な方法
投稿日:2024年5月13日
カテゴリ:虫歯治療
虫歯治療では、虫歯で柔らかくなった部分は取り除かないといけません。
虫歯を削った後は、穴を封鎖しないと噛むことに支障がでたり、食片が詰まって再度虫歯になってしまいます。そのため、詰め物や被せ物を装着する必要があります。
今回はこの写真でお話を進めていきます。
歯と歯の間に虫歯があります。
大きさとしては、小〜中くらいの大きさと判断できます。
このような大きさの虫歯は、詰め物が選択されます。
詰め物
詰め物には、インレーといった間接法とコンポジットレジンを使用した直接法があります。
インレーには、銀、金、セラミック、などの様々な種類があります。
ただ、どのインレーも装着するために健康な歯を大きく削らないといけません。
コンポジットレジンはそれ自体に接着する能力があるので、虫歯だけを削り、健康な歯を削る必要がありません。(コンポジットレジンを使用した直接法のことをダイレクトボンディングと言います)
インレー、コンポジットレジンにはそれぞれメリット、デメリットが細かくありますが、今回は省きます。
歯を削らない、というところだけに焦点を当てた場合はコンポジットレジンが優位です。今回の治療はダイレクトボンディングで行いました。
ダイレクトボンディングは術者の技術にとても依存するので、治療を行っても脱離したり、段差ができたりしやすいので、経験のある先生を紹介してもらうのがいいでしょう。
先ほどの歯を噛む面から見ると着色はありますが、虫歯は全くありません。今回はダイレクトボンディングの中でも、より難しい治療法で行い、可能な限り歯を残しました。
本来、歯を削るときは噛む面(咬合面)から削ります。しかし、この歯は咬合面に虫歯などがなく、健康な状態です。
咬合面を削らずに横から虫歯を削って詰めていきました。
このように器具を使い、虫歯だけを削っていきます。
染め出し液を使用して虫歯を染め出します。
染め出し液を使うと健全な部分は染まらず、虫歯だけが染まってくれます。
虫歯の取り残しが防ぐことができるのと、健全な部分を削らずに済むのでとても有用です。
しかし、ちょっとした手間がかかるため、まだまだ使う先生が少ないのが現状です。
虫歯を綺麗に取り除いたので、詰める準備に入ります。
青いラバーダムシートをして、防湿を行っています。
精度の高い接着操作には必須です。
咬合面は全く削っていません。
健康な部分は可能な限り残したいので、難しい方法ですがしっかり歯が残っている場合はやるべきです。これが詰め終わったところです。
段差なく、綺麗に詰めてあるのがわかると思います。
滑らかに詰めることで汚れの停滞を防ぎ、再度虫歯になることも予防します。
虫歯を取りきる、削る量を少なく、そして虫歯の予防
虫歯治療でなるべく歯を削りたくない、少しでも歯を長持ちさせたいと思っている方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
■ 他の記事を読む■