割れた歯を保存する一つの方法
投稿日:2023年12月21日
カテゴリ:根管治療
当院に、根の治療で歯を残してほしいという主訴で来院した患者さんがいらっしゃいました。
お話を聞いてみると、数年前から奥歯の違和感を感じており、痛みがなかったので放置をしていたら、半年前に歯が欠けてしまいました。そのまま三ヶ月ほど放置して歯医者に行ったら、抜歯を宣告されたので、歯を残せる歯科医院を探して当院に来たそうです。
当院では根管治療や虫歯治療に特化して治療を行っており、歯を抜かない、歯を削らない治療を希望して来院してくる患者さんは多いです。
歯を残すために
歯を抜かない治療で大事なことは診査診断です。
虫歯の状態、ヒビの有無、歯茎のポケットの状態、歯の揺れ、神経の状態、周囲の骨の状態、根尖部の病変、残っている歯の量など様々な検査を行います。この検査の結果と症状を合わせて診断していきます。
今回の患者さんの口腔内の写真を撮りました。
このような状態でした。
当院では、先ほどの検査等と歯の写真をお見せして説明していきます。
歯茎のポケットが深く、歯にヒビが入っており、虫歯も広く深く進行しています。残っている歯も少ない状態です。歯が一部離断しており、右側の根はヒビも入っています。
右側の根はヒビが入って離断しているために抜歯が必要です。
基本的にはマイクロスコープでヒビが認められた場合は、抜歯になります。いくら虫歯を取り除いても、ヒビから細菌が侵入し続け、治ることがないからです。細菌を取り除くには歯ごと取り除くしかありません。これが抜歯です。
確かにこの歯は抜歯と判断するのは一般的だと思います。
しかし、当院では、患者さんと相談し、右側のヒビが入っている根だけを取り除きました。
左側の根を残して歯として機能させることにしました。
予後は悪いですが、歯を抜いてしまうより、自分の歯で噛めることに患者さんは喜んでいました。
なるべく歯を残す治療を希望して調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
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