上の奥歯の違和感が消えない。(見逃された根管)

投稿日:2023年10月10日

カテゴリ:根管治療

上の奥歯の違和感があって当院に来院した患者さんがいらっしゃいました。

数年前に奥歯に強い痛みがあり、その時に以前の歯科医院で根の治療を行いました。しかし、何度か痛みや違和感がぶり返していました。いつの間にか落ち着いていたので気にしていなかったのですが、最近数ヶ月に一回、その歯が痛くなったり違和感が出てきて、心配になり当院に来院したようです。

歯茎の検査等を行い、レントゲンで確認したところ、根尖性歯周炎という病気だと診断しました。

歯の内部に細菌が侵入し、根の先で炎症が起きている状態です。

基本の治療は根管治療で、被せ物を外して歯の内部をきれいにする治療です。

マイクロスコープで歯を撮影したところです。

古い銀歯が入っています。外していきます。

内部に樹脂の土台が入っていました。

これも除去していきます。

土台を外したところです。

歯の内部に三つ古い材料が入っています。

これは以前の治療でつめた根管充填材です。

これも細菌によって汚染している可能性が高いので除去し、内部を洗浄していきます。

この画像をよく見てください。

マイクロスコープでさらに拡大して観察したところです。

矢印のところに小さな穴があるのが分かります。

これは以前の治療で見逃された穴です。

肉眼の治療でこの小さい穴は見逃されやすく、その内部に汚れが溜まった状態になることが多いです。

他の根の治療がきれいにできていて、ここだけ汚れているので根の先の炎症が生じてしまうことが多々あります。

この見逃された根管をきれいにして根管充填を行い、経過をおったところ症状も消え、レントゲンでも正常になりました。

根管治療はマイクロスコープが必須

マイクロスコープを使用した根の治療がどの歯科医院でも行われているわけではありません。

根の治療はとても難しく、再発率が高いです。

成功率の高い根の治療を受けて歯を少しでも長く保つようにしましょう。

根管治療でお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。