根管治療後の封鎖。支台築造
投稿日:2023年1月10日
カテゴリ:根管治療
虫歯が大きくなった歯や、根の先に膿が溜まって歯茎が腫れたり、噛むと歯が疼くケースに必要な治療に根管治療というものがあります。
歯の内部に細菌が侵入し、感染が広がっている状態で、歯髄炎や根尖性歯周炎という病気になっている状態です。
根管治療は、歯の内部の細菌を可能な限り除去することを目的とし、細菌が少なくなれば自然と治癒に向かいます。
しかし、この細菌を可能な限り除去することがとても難しいです。なぜなら、歯はとても小さく、その内部はとても入り組んでおり、人それぞれ形態が全く違うからです。
様々な論文でもどんなに綺麗にしようとしても100パーセントの汚れを取ることは不可能と報告されています。
よって歯を残しながら細菌を少なくすることができない場合は、歯ごと汚れを取ることが必要になります。
それが抜歯です。
抜歯は、歯ごと細菌を取り除くので、原因が歯の内部の細菌の場合は100パーセント治ります。
しかし、歯を抜いてしまうと噛むことができなくなってしまうので、第一選択には当然なりません。
簡単には抜きたくないですね。
できれば根管治療で治したいですね。
根管治療の成功率
根管治療の成功率が高ければ、抜歯になることが少ないので悩むこともありません。
皆様は知っていますか?
根管治療の成功率。
・・・
実は全国の平均の成功率は3〜5割という報告があります。
古いデータですが、臨床実感としては確かにそれぐらいかなと思います。
この原因は明白ですが、様々な事情があります。
当院のような根管治療に特化している医院では、8〜9割ほどの成功率です。
ラバーダム、マイクロスコープ、治療時間、治療期間、知識、経験など様々ありますが、これらが成功率の差になっているのを実感します。
そして根管治療を綺麗に行っても、その後の、削った穴を封鎖しないといけません。それを支台築造と言います。さらには、被せ物を装着して封鎖と噛めるようにしないといけません。
この写真は下の歯の奥歯をマイクロスコープで記録したものです。
根管充填が終わって支台築造をするところです。
青いラバーダムシートで唾液や頬、舌を排除しているのがわかります。
処理剤を塗っています。
光で固まる材料なので、遮光して治療を行います。
土台を詰めた状態です。
これで緊密に封鎖されています。
根管治療がいくら綺麗にできても、その上の土台が隙間だらけでは、再感染してしまいます。
治った歯が再治療になるのは、土台や被せ物の精度が悪いからかもしれません。
根管治療や支台築造、被せ物の精度でお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
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