虫歯を染め出した後の処置
投稿日:2022年9月8日
カテゴリ:虫歯治療
虫歯は放置するとどんどん進行していきます。磨きが甘い部位や、磨きにくい部位に汚れが溜まって虫歯になっているので、虫歯によって歯に穴が開くと、より掃除しづらくなりどんどん進行してしまいます。初期の虫歯や、歯ブラシが届き綺麗にできる部位の虫歯であれば進行をある程度抑えることができますが、ほとんどのケースが放置すると虫歯は内部に進行していきます。
虫歯を治す方法は、細菌が住み着いている部分、細菌によって溶かされた部分をしっかり取り除く必要があります。そして、取り除いただけでは穴が空いたままになり、再度汚れて細菌が繁殖したり、噛むことができないので、緊密に穴を塞いで汚れないようにしたり、噛めるように機能を回復させます。
虫歯のサイズによっても細かい治療法は異なりますが、いわゆる虫歯治療は虫歯を取り残さないように削って、隙間がないように詰めるという方法が多いです。
虫歯治療した歯が再度虫歯になる
虫歯治療はしっかり虫歯を取り除かなければいけませんが、それが結構困難です。虫歯の取り残しは本当に多いです。再治療が多い理由の一つですし、実際に再治療をしていても虫歯の取り残しが多いと実感します。
体の病気でもそうですが、病気を全て取り除くのはとても難しいです。この理由は、健康な部分を残しつつ、悪いところだけ取り除こうとするから難しいのです。病気になった臓器を治療するときに臓器ごと取り除いたら基本的には病気は無くなります。しかし、体の健康は保たれません。歯も同じで、虫歯になった歯は、抜いてしえば虫歯は広がりません。しかし噛めなくなります。昔の治療で悪くなったらすぐ抜いていたのは治療としては間違っていないです。抜いたら絶対に治るので。しかし、痛みなどは無くなっても歯がないので噛めなくなるというデメリットがあります。
そのために、虫歯治療では可能な限り健康な部分は残して虫歯だけを取り除く努力をしています。先生によっても虫歯を削る量の基準は異なります。
当院では、歯科保存学会から発行されているう蝕(虫歯)治療ガイドラインを参考にし、そこに知識と経験を合わせて治療を行っています。
当院の虫歯治療法ですが、マイクロスコープを使用して拡大下で虫歯の色や硬さをチェックし、虫歯染め出し液を使用して、取り残しがないように行います。さまざまな器具を使用して、ドリルのような回転切削機械だけでなく、手指の感覚でわかる手用切削器具も使用し、繊細に確認します。
虫歯を取り切った後は、範囲がそこまで大きくないもに関しては詰め物で修復していきます。歯に直接接着するコンポジットレジンという材料で充填していきます。
前回も記事にしましたが、奥歯の詰め物のやりかえです。
詰め物を外すと虫歯になっています。
取り残しが考えられます。
虫歯染め出し液を使用して範囲を確認します。
綺麗に虫歯を除去しました。
ラバーダムというマスクをして唾液や呼気や舌、頬を排除して接着しやすい環境にしてから行います。
詰め物の治療はこのようにマスクをして行う方が接着や作業効率などの観点からは効果が上がりますが、まだまだ一般の虫歯治療で使用している医院はごくわずかです。小さい虫歯治療こそ丁寧に治療する医院が増えることを望んでいます。
詰め終わった後です。先ほどの穴は封鎖され、適合精度もいいです。
最初の詰め物のような段差はありません。当院では、見た目などはもちろんで大事ですが、それよりも歯が再治療にならない、長持ちするということに重点を置いています。
なるべく歯を長く持たせたい、虫歯を精密に治療したという希望で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
■ 他の記事を読む■