虫歯を染め出してみるとこんなにはっきりと見えます。
投稿日:2022年9月1日
カテゴリ:虫歯治療
前回書いた虫歯染め出し液を実際に使用してみるところを見てきましょう。
虫歯染め出し液は虫歯になっている部分に色がつくので、健康な歯を削らずに悪い虫歯の部分だけを選択的に削り取ることができます。少しでも歯を残して、歯の寿命を長くさせるために、当院ではほとんどの虫歯治療で使用しています。
実際の虫歯治療
これは上の奥歯を歯科用の顕微鏡(マイクロスコープ)で記録した写真です。
一見問題ないように見えますが、不適合な詰めものが入っています。黄色い矢印の部分が特に不適合になっている部分です。
不適合な部分があると何が問題かというと、そこには汚れが溜まりやすくなります。
歯磨きは、家の掃除と一緒でお口の中を綺麗に掃除しています。そこで段差や隙間があれば、歯ブラシは届きにくくなり、汚れが停滞し、細菌繁殖して、虫歯になってしまいます。
この写真だけでは、一見不適合で汚れは詰まっているけど、虫歯は見当たらない、と思ってしまいます。しかし、レントゲンで見たり、他の角度から見ると虫歯があったので、治療をしていきました。詰め物を外したところです。歯と歯の間の汚れが詰まっていた部分の色が違うのがわかります。
触ってみると本来の歯は硬いはずですが、ドロドロになっていたり、ポロポロ取れてきました。
ここで染め出し液を使用しました。
案の定虫歯と思っていた部分が染まっています。そして、他の部分は綺麗なままです。歯と歯の間に汚れが詰まって虫歯が進行したか、虫歯の取り残しがあったのでしょう。綺麗な部分は整えて、虫歯を削りすぎなように慎重に取っていきます。
ここまで見れば自分がなんで虫歯になったのかもわかりますし、他の歯を守るためにどう対策すればいいかもわかってきます。我々歯科医師や歯科衛生士がいろいろ説明するよりも自分で見て自分で考えてもらうのもこのような写真を見せるメリットです。
虫歯染め出し液は一回使ったら全ての虫歯が完全に染まるわけではありませんし、染まりにくい虫歯があったりまだまだ完璧ではありません。
前回も書きましたが、硬さや色や染め出し液などを見て総合的に評価していきます。
何回か染め出しを行って染まり具合が治ったところで確認している写真です。
隣の歯も虫歯になっていました。歯と歯の間に汚れがあると、当然2つの歯が歯が汚れるので、二つの歯を削ることになってしまいます。
歯と歯の間の詰め物に段差があるということは、とても虫歯リスクが上がってしまうということです。
神経を残しつつ、しっかり虫歯を取り切って、再度感染しないように緊密に詰め物をしていきます。
このような丁寧な治療をすることで、再治療の少ない虫歯治療が可能になります。
虫歯治療でお悩みんで調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
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