歯の神経がすでに死んでしまっている状態(歯髄壊死、歯髄壊疽)

投稿日:2022年1月14日

カテゴリ:根管治療

当院は根っこの治療(根管治療)に特化している医院です。

根管治療が適応になる状態の一つについて少し書きます。

根管治療の必要な歯の状態は何種類かあります。

虫歯が大きくて神経まで到達してしまった場合、根の中が原因で歯茎が腫れた場合、以前根の治療した歯が再度虫歯になった場合、などさまざまあります。

どれも細菌が歯の内部に入ってしまっている状態なので、歯の内部を綺麗にしていく治療になります。

歯の内部とは

そもそも歯は骨の中に埋まっています。根っこがしっかり生えていて、歯茎の上に見えるのは歯の上部だけです。

虫歯は、最初は上に出ている部分の表面から溶けていきます。

溶けて穴ができると汚れを掻き出すことが困難になり、どんどん細菌が繁殖し、歯のさらに内部へ溶かしながら侵攻します。

いずれは神経まで到達します。細菌は神経の入っている穴まで到達すると根の先の方まで進行します。

そのとき、神経は細菌によってやられて(壊死)しまいます。神経が腐るという表現がわかりやすいのかなと思います。

たまに患者さんでいらっしゃるのが、虫歯がとても大きくなってから「なるべく神経を残して欲しいです!」」「神経を取らないでください」とおっしゃるのですが、すでに神経が壊死していて、神経は存在しない場合があります。

歯科の世界では神経が腐ったら感染内容物というものに変化していると考えます。神経が腐って溶けてしまうともうそれは神経ではなく、ただのドロドロの液体や個体に変化した別のものです。それでもお薬でそこから元に戻してください!ということがありますが、それは困難です。根の先で生きている神経の再生を促す治療はありますが、歯髄壊死を起こした内容物を神経に戻すのは難しいです。

この写真は歯髄壊死を起こした歯の治療です。

大分昔に神経が細菌によって壊死したようです。

ぼろっと硬いものが取れました。神経の管の形をしています。神経が石灰化したのか、水分が抜けてカチカチになったのかわかりませんが、甦らせることはできません。細菌も住み着いているのでしっかり除去して綺麗にしていきます。

神経をとる。確かに過剰に削る治療で残せる神経を取ってしまうこともあるかもしれません。その歯の神経は残す選択肢はあるかもしれませんが、残せない神経や感染内容物は徹底的に綺麗に除去して、清潔に保つように治療をしないと、最終的には腫れたり、痛みが出たり、抜歯になってしまうこともあります。

根管治療や歯の神経のことでお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は、柳沢歯科医院にご連絡ください。

 

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