同時期に入れた銀歯の虫歯リスク

投稿日:2024年11月10日

カテゴリ:虫歯治療

概要

銀歯を白いものに変えたいとの主訴で来院された患者さんです。

以前まで他院にて定期的な検診を行なっていたそうですが、勤務地が変わったと同時に

引っ越すことになったため当院を受診することになったそうです。

今回の主訴の奥歯は4〜5年前に治療したものであり、その時期は特に多数の歯を治療していたそうです。

片側の歯が虫歯であれば、反対側の同部位は同じようなリスク

今回の銀歯は4〜5年前ということで最近に感じますが、中は実際どうなっているのでしょうか?

銀歯を除去していくとやや着色しているところもあり、虫歯が進行しています。

また、表面の状態を見てもとても綺麗で問題ないというようには見えません。

特に銀歯と自身の歯の接着面が汚れており、歯と銀歯の境界面に段差や適合があまり良くないがゆえの

プラークの沈着の容易性も関係しています。

では、反対側に同じ時期に入れた銀歯が入っていた場合、どうでしょうか?

虫歯が発生する条件に患者さん自身の虫歯の感受性(リスク)、プラーク、虫歯菌、そして時間です。

この条件で考えると基本的に同じ時期に生え始め、食事を両側で同じように咀嚼し汚れが同じように

沈着する同部位の歯は虫歯も同時期に罹患することが多いです。

そして同じ時期にあまり適合の良くない銀歯を両側にセットした場合、片方が今回のように虫歯

であれば同じように虫歯になっている可能性が高いと考えます。

だからこそ、一つの虫歯が見つかった場合他の歯についてもリスクを大きく持っていることに注意

しなければなりません。銀歯は割れることが少ないので脱離したり、症状が出ない限りは

虫歯がないと患者さんは思いがちですがそこが歯を保存するための大きな落とし穴と

なってしまうこともあります。

それを防止するためには定期的なチェックと可及的に虫歯の再発が起こりにくい

長持ちする修復方法を受けることをおすすめします。

マイクロスコープを使用してなるべく歯を保存したい方、適合の良い修復物を希望したい方で

調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。