前歯の根の先の膿が綺麗に消えました。
投稿日:2024年10月17日
カテゴリ:根管治療
最近上の前歯が違和感があるので診てほしいと来院した患者さんがいました。
話を聞いてみると、以前、前歯がしみていて、冷たいものや熱いもので痛みがあったようですが、我慢できるので様子を見ていたら、いつの間にか痛みが消えていたので歯医者に行かず放置していたようです。
歯を観察すると、虫歯はありませんでしたが古い詰め物が入っていました。
そして、神経の生活反応を確認するために、冷試験や電気診断したところ反応がありませんでした。
これは神経が壊死していることを意味します。
レントゲンを撮影しました。
根の先に黒い透過像が写りました。これは根の先に炎症がある可能性を示しています。
根の先に炎症がある時にまずは虫歯があるか確認します。大きな虫歯はありませんでしたが、古い詰め物があり、以前治療を行ったということがわかります。おそらく、以前の治療で虫歯を取り残してしまったか、治療中に神経を傷つけてしまったなどが考えられます。
根管治療の必要があることを説明し、治療を希望したので、古い詰め物を外して、マイクロスコープ、ラバーダムを使用して根管治療を行いました。
60分以上に治療を2回かけて根管治療を終えました。根管治療は短い時間で何度も回数をかけたからといって治るものではありません。1〜3回が成功率の高い根管治療の特徴です。
根管治療後に前歯の違和感はすぐになくなったそうです。
しかし、これはよくある勘違いを引き起こすことがあります。
痛みや違和感がなくなると治ったと思いませんか?
痛みや違和感が消えたからといって根本的に治ったかどうかはわからないのです。
痛みや違和感は一時的に消えることがよくあります。そして根本的に治らないとまた再度ぶり返してきます。だから根管治療は治療後に数ヶ月から数年間経過を追わないといけません。
根管治療後、数ヶ月してからレントゲンを撮りました。
しっかり根の先の炎症が消えていました。
症状もなく、根の先の炎症も消えているので、この歯は残せたと言えるでしょう。
治療して痛みが消えたから終わりというのは、本当に危険です。
歯科医師の先生も様々な種類の治療を抱えながら診療しているので、なかなか根管治療だけを追いかけることができないのが現状です。
根管治療に特化した歯科医院でしっかり診てもらうことをお勧めします。
根管治療でお悩みで調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。
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